n8nをセルフホストするとき、VPSの月額だけでなく、契約方法、導入手順、HTTPS、更新、停止時の扱いまで確認する必要があります。本記事では、ConoHa VPS 2GBとXServer VPS 4GBの実機検証結果を比較します。
先に結論
選び分けは明確です。数時間〜数日の検証で費用を抑えたいなら、時間課金で削除時点まで支払うConoHa VPSが選びやすく、最初から4GB・公式n8nアプリイメージ・無料サブドメインとSSLクイック設定を使いたいならXServer VPSが候補です。XServer VPSでは、支払直前画面の撮影からn8n Overviewまで約18分、VPS再起動後の復旧は約1分、公式の更新コマンドは約30秒でした。
本記事で比較するのは、料金の安さだけではなく、課金方式、n8nの導入経路、HTTPS、初回利用までの手間、再起動後の復旧、更新、終了方法です。プラン容量が異なるため、CPU速度や処理性能の優劣は断定しません。
比較の前提
ConoHa VPSは2GBの時間課金環境、XServer VPSは4GB・1か月契約で検証済みです。XServer VPSの2GBプランは2026年8月30日時点で新規受付が一時停止されていたため、申し込み可能な4GBを選びました。
XServer VPSの4GB・1か月料金は、2026年9月1日以降の新規申し込み・契約更新分から2,200円→2,640円(税込)へ改定されます。検証時の実請求額は、改定前料金に基づく2,340円です。
ConoHa VPS 2GBの時間課金は、2026年8月30日に公式料金ページで3.7円/時・月額上限2,033円(税込)と確認しました。
比較表
比較表では「実機で確認済み」と「公式情報のみ確認済み」を分け、料金は税込表示で統一します。XServer VPSの解約操作はセルフバック確定後に行うため、2026年8月30日時点では公式情報に基づいて記載しています。
| 項目 | ConoHa VPS | XServer VPS |
| 検証プラン | 2GB・時間課金 | 4GB・1か月 |
| 課金方式 | 時間課金。1時間単位、月額上限あり | 1か月以上の一括前払い。16日以降の初回請求は翌月末までを含む |
| 料金 | 3.7円/時、月額上限2,033円(税込、2026年8月30日確認) | 2026年8月29日の実請求額2,340円(税込)。内訳は8月日割り140円+9月分2,200円。9月1日以降の4GB・1か月料金は月2,640円 |
| CPU・メモリ・容量 | 3コア・2GB・SSD 100GB | 4コア・4GB・NVMe 150GB |
| 導入方法 | 公式n8nスタートアップスクリプト | 公式n8nアプリイメージ |
| ドメイン・HTTPS | 初期割当ホスト名でHTTPS接続済み。独自ドメイン不要 | 無料XServerサブドメイン+SSLクイック設定でHTTPS接続済み |
| 管理画面までの時間 | 実機検証済み。ただしXServerと同一起点の所要時間は未記録 | 支払直前画面の撮影からVPS稼働中まで約13分、n8n Overviewまで約18分 |
| 最小ワークフロー | Manual Trigger+Edit Fieldsを実行・保存済み | Manual Trigger+Edit Fieldsを計6回実行し、すべてSuccess(19〜110ms)。保存も確認 |
| 再起動・データ保持 | 自動復旧、ワークフロー保持、再実行を確認済み | 約1分で復旧。ワークフローと設定を保持し、再実行110msでSuccess |
| 更新方法 | 記事1では未検証 | bash update.shを実行。約30秒で完了し、更新前後ともn8n 2.36.8。データ保持と再実行を確認 |
| 契約終了 | 時間課金はVPS削除時点まで課金。停止だけでは課金継続 | 初回支払いでは自動更新なし。解約申請はセルフバック確定後に実施予定。公式上、解約後も期限まで利用可・返金なし |
| 向く使い方 | 数時間〜数日の検証で、削除時点までの費用に抑えたい場合 | 4GB・公式イメージ・無料サブドメイン+SSLで始めたい場合 |
比較結果から選ぶ
ConoHa VPSを時間課金で試す料金の比較
ConoHa VPS 2GBの時間課金は1時間3.7円、月額上限2,033円です。数時間〜数日の検証では使った時間に応じて費用を抑えやすい一方、VPSを停止しただけでは課金が終わりません。検証終了後はVPSを削除する必要があります。
XServer VPSは最短1か月の一括前払いです。16日以降の申し込みでは、契約日の翌日から翌月末までを1か月分として計算するため、申込日によって初回支払額が変わります。2026年9月1日以降の4GB・1か月料金は月2,640円ですが、2026年8月29日の検証では改定前料金が適用されました。
2026年8月29日の実請求額は2,340円で、内訳は8月30日・31日の日割り140円と9月分2,200円でした。利用期限は2026年9月30日です。今回の検証作業を24時間以内の短期検証としてConoHa VPS 2GBの時間課金で試算すると88.8円(3.7円×24時間)です。プラン容量が異なるため性能比較ではなく、短期検証時の課金方式の差として扱います。

導入手順の比較
ConoHa VPSでは公式スタートアップスクリプトを使い、n8n、Docker、Docker Compose、Caddyが導入されました。インストール完了後はn8n-info.txtを確認し、n8n-start.shでサービスを起動します。実機では完了前にVPSを停止して導入に失敗したため、n8n-info.txtが作成されるまで待つ必要があると確認できました。詳しい操作は「ConoHa VPSでn8nを始める方法【2GB実機検証】」で解説しています。
XServer VPSでは、n8nアプリイメージを選び、支払い完了後に自動インストールされました。SSLクイック設定も申し込み時に指定できます。撮影時刻ベースでは、支払直前画面からVPS稼働中まで約13分、n8n管理者作成画面まで約16分、Overviewまで約18分でした。具体的な操作は「XServer VPSでn8nを始める方法【4GB実機検証】」で解説しています。
ドメインとHTTPSの比較
ConoHa VPS 2GBの検証では、割り当てられた初期ホスト名でHTTPS接続でき、独自ドメインは使いませんでした。
XServer VPSでは、無料のXServerサブドメインとSSLクイック設定を利用し、独自ドメインを購入せずHTTPSでn8nへ接続できました。TCP 80・443の許可ルールも自動追加されました。

最小ワークフローの比較
XServer VPSでもManual TriggerとEdit Fieldsを使い、messageにn8n test succeededを出力しました。計6回の実行はすべてSuccessで、実行時間は19〜110msでした。Overviewから開き直して自動保存も確認しています。これは基本動作の確認であり、両社の処理性能を比較する試験ではありません。

この検証はVPSの処理性能を競うものではありません。プラン容量が異なり、1回の最小ワークフローだけでは性能差を評価できないためです。メモリ容量の選び方は「n8n用VPSは2GBで足りる?4GBを選ぶ基準」で整理しています。
再起動とデータ保持の比較
ConoHa VPSではVPS再起動後にn8nが自動復旧し、ワークフローと設定が残り、再実行できることを確認済みです。
XServer VPSでは、再起動から復帰まで約1分でした。n8nへ再接続でき、ワークフローと設定は保持され、再実行も110msでSuccessになりました。

更新方法の比較
XServer VPSでbash update.shを実行すると約30秒で完了しました。更新前後のn8nはどちらも2.36.8だったため、今回は更新対象なしです。実行後もn8nへ再接続でき、ワークフローと設定を保持したまま40msで再実行できました。

ConoHa VPSの記事1では更新を実行していません。そのため、両社の更新作業が同程度と断定しません。比較できるのは、今回実際に確認できた範囲に限ります。
検証終了時の違い
ConoHa VPSの時間課金は、VPS削除で終了します。停止だけでは課金が続くため注意が必要です。
XServer VPSの初回支払いでは自動更新が設定されていませんでした。2026年8月30日時点ではA8.netセルフバックが未確定のため解約申請は行っておらず、確定後に実施します。公式上、途中解約の返金はなく、解約申請後も利用期限まで使えます。
どちらを選ぶか
数時間〜数日だけ試し、検証終了時にVPSを削除して費用を止めたい場合は、ConoHa VPSの時間課金が候補です。SSH接続、n8n-info.txtの確認、起動スクリプトの実行を自分で行える人に向きます。
4GB構成、公式n8nアプリイメージ、無料サブドメインとSSLクイック設定を使い、サーバー構築の手作業を減らしたい場合はXServer VPSが候補です。時間課金ではなく契約期間分を前払いし、途中解約しても返金されない条件を受け入れられる人に向きます。
本番運用では料金だけでなく、バックアップ、更新、監視、障害対応、認証情報と実行データの保護まで含めて判断します。これらを自分で運用したくない場合は、どちらのVPSも選ばずn8n Cloudを検討する方が合理的です。
よくある質問
どちらが安いですか
数時間〜数日の検証ではConoHa VPSの時間課金が安くなりやすい一方、1か月以上使う場合はプラン容量と契約条件をそろえないと単純比較できません。XServer VPSは申込日で初回請求期間が変わるため、契約直前の表示額を確認します。
どちらが簡単ですか
両社ともn8n向けの公式導入手段があります。ConoHa VPSではインストール完了確認とサービス起動が必要です。XServer VPSでは、アプリイメージの自動インストールとSSLクイック設定を利用でき、支払直前画面の撮影からn8n Overviewまで約18分でした。今回の条件ではXServer VPSの方が初回構築の手作業は少なめです。
4GBのXServer VPSは2GBのConoHa VPSより速いですか
本記事の条件では断定できません。CPU、メモリ、契約方式が異なり、同一条件の性能試験ではないためです。
ConoHa VPSの料金・申込みページを見るまとめ
短期検証の費用を細かく抑えるならConoHa VPS、4GB・公式アプリイメージ・無料サブドメイン+SSLで初回構築の手作業を減らすならXServer VPSが選び分けの基準です。XServer VPSではn8n Overviewまで約18分、再起動後の復旧は約1分、update.shは約30秒で、ワークフローと設定の保持も確認できました。
選択基準は月額だけではなく、契約方式、初回導入、更新、バックアップ、解約まで含むVPS運用の負担です。未実測の性能差や本番運用の十分性は断定しません。
